では、第二章と第三章を淡々とまとめます。
(前回の記事はこちら)
第二章 最初に飢えるのは日本
日本の食料自給率は37%だが、これはカロリーベースであって種やヒナを輸入に頼っているため実際はもっと低い。
第二次世界大戦以降、「コメを食べるとバカになる」という食生活改変政策によって、日本はアメリカの一大消費地にされた。更に、貿易自由化で日本の農業は攻撃され続けている。
日本人は「洋食推進運動」にコロっとだまされて短期間で伝統的な食文化を捨てたレアな民族だ。アメリカでは「食料は武器であり標的は日本」が国家戦略だというのに。
また、アメリカで洗脳された日本人留学生が日本に戻ってきて一流大学で教鞭をとり市場原理主義者を増やしていくことも戦略の一つ。こうした人材が大企業や官庁に入り込んで増殖し、日本政府は新自由主義者に乗っ取られていった。
(アメリカ留学組には要注意!)
江戸時代の日本は驚異の物質循環システムで生活に使う物質やエネルギーのほぼすべてを自給できていた。(自給率100%だったので鎖国も可能)
今でも、コメ中心の食生活に戻すだけで食料自給率は63%になると試算されている。
コメには他にも以下の10のメリットがある。
1. CO2の排出量を低減できる
2. 水田耕作が活性化して少ない肥料で高い収量があげられる
3. コメ中心の和食は健康にいい
4. 日本人が健康になれば医療費が削減できる
5. 水稲は同じ土地に同じ作物を植え続けても問題がないので安定した食料供給が可能
6. コメ農家経営の安定性が高まり農業の質も向上する
7. 地方経済を活性化し地域格差の是正につながる
8. 水稲稲作の活性化は洪水防止につながる
9. 水田には水質浄化機能がある
10. 水田稲作は日本文化の礎であり精神的な価値がある
こちらの記事 ↓ のB-partで書いた内容は第二章の一部を先取りしたものです。
さて、政府の政策を支持する連中の中には「お金で食料を買えなくなったらどうするか」という話に「お金で買えばいい」という頭の弱い方がいっぱいいる。「食料自給率を上げたい人はバカ」とツイートしたひろゆきもその一人で、生産額ベースで67%だから無問題という論理。
けれど、いざ有事の時にサクランボやイチゴだけで余裕の生活ができる? 生産額をベースに考えるというのはそういうことだ。
大事なことなのでもう一度書いておこう。
カロリーベース37%はいざと言う時国民の6割が餓死するパーセンテージ。
第三章 日本人が知らない「危険な輸入食品」
詳細は著書に譲るとしてこちらでは概要をまとめます。
危険だからと海外で禁止された食品が、検査がザルの日本にどんどん輸入されている。「国内では売れないから日本に輸出しよう!」は今や常識。
それらの危険な輸入商品の代表例を列挙する。
・ラクトパミン使用の米国牛肉
・アメリカ・オーストラリアの成長ホルモン牛肉
・グリホサート・ポストハーベストまみれの小麦粉
(2017年 日本はアメリカの要請によってグリホサートの規制を緩和した)
・更に日本は「害虫リスクのあるアメリカ産ジャガイモを全面輸入解禁」予定+ポストハーベスト農薬の規制緩和
・近い将来、遺伝子組み換えジャガイモが日本の外食産業で使われるリスク
世界を震撼させた「モンサントペーパー」を日本は報道しなかった
「モンサントペーパー」とはグリホサート裁判で提出された2000万ページに及ぶ旧モンサント社の内部文書。それによって明らかにされたのは、「グリホサートが開発初期段階から発がん性などの危険性があることをモンサント社が認識していたこと」そして、「規制当局とモンサント社が口裏合わせをしていること」。(ファイザーやモデルナと一緒だね)
けれど、こんな大きな話を日本人のほとんどが知らない。世界が農薬基準の厳格化に向かえば向かうほど、日本は基準が緩くなるのだ。
そして今年から、日本では「遺伝子組み換え表示」が実質的に使えなくなった。このルールを要求していたのは多国籍企業だと言われている。
日本政府と多国籍企業が結託しても消費者が拒否すれば危険は食品を排除するのは可能だ。けれど、日本の消費者の意識はあまりに低い。
第四章はこちらです。